佐伯のえびす様
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蛭子宮のえびす様(佐伯市大入島荒網代) | ||
これまでに見た中では最も優れた木彫のえびす様です。大切に! |
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大分県内では、漁業者を中心に、一月十日を「十日えびす」として祝うところが多くみられる。漁師たちのえびす信仰には瀬戸内の漁村と共通したものがいくつか見られる。たとえば、漁網の中央にある桐でできた烏帽子型のアバを「エビスアバ」と呼ぶ。これを神社で祈願してもらったり、あるいは穴を開けてお札やさいころを納め、また年の暮れには家に持ち帰り、神棚に供えて豊漁を祈願した。このエビスアバを祀る習俗は対岸の愛媛県にも見られる。また不漁が続いたとき、他所からえびす像を盗む風習、いわゆる「えびす盗み」も瀬戸内地方と共通しており、対岸地方との交流の深さがうかがわれる。また、市・商業の神としても信仰を集め、内陸部の竹田市竹田町では町中で講を組み、恵比須講を行っている。(参考「大分県史」、和歌森太郎「くにさき」 )
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