佐伯のえびす様


蛭子宮のえびす様(佐伯市大入島荒網代)
これまでに見た中では最も優れた木彫のえびす様です。大切に!

 
大分県のえびす信仰

大分県内では、漁業者を中心に、一月十日を「十日えびす」として祝うところが多くみられる。漁師たちのえびす信仰には瀬戸内の漁村と共通したものがいくつか見られる。たとえば、漁網の中央にある桐でできた烏帽子型のアバを「エビスアバ」と呼ぶ。これを神社で祈願してもらったり、あるいは穴を開けてお札やさいころを納め、また年の暮れには家に持ち帰り、神棚に供えて豊漁を祈願した。このエビスアバを祀る習俗は対岸の愛媛県にも見られる。また不漁が続いたとき、他所からえびす像を盗む風習、いわゆる「えびす盗み」も瀬戸内地方と共通しており、対岸地方との交流の深さがうかがわれる。また、市・商業の神としても信仰を集め、内陸部の竹田市竹田町では町中で講を組み、恵比須講を行っている。(参考「大分県史」、和歌森太郎「くにさき」

えびす信仰事典 吉井良隆 1999310日初版発行 





 
佐伯市本匠 波寄原の集落 
 
 佐伯市本匠波寄(はき)原(はる)集落の裏山に、庚申塔の一種の青面金剛神刻像塔が三基あります。さらにその上の段に神々を祀った祠があり、その中の右側から三番目の祠に「エビス様」が祀られています。
えびす様は漁業の神様と聞いていたので、なぜ、山間部の集落にエビス様が祀られているのか不思議に思い調べてみました。市町村史を読み、各地に鎮座するエビス様を訪れました。

 佐伯の干鰯(ほしか)」についても言及する関係で、徳川時代の佐伯藩領域(現在の津久見市南半分を含み、旧宇目町を除く)のえびす様を訪ねます。
 
 
集落の裏山に神々を祀った祠がある 
 
 
波寄原のえびす様




  佐伯市葛港の恵比須神社   


 
葛港の恵比須神社
 
 
恵比須神社御祭神のえびす様 


  佐伯市女島区・沖吉神社  

     

 沖吉神社はもと沖嶼明神といったようである。祭神は事代主神すなわち事代主命で恵比須神とされている。寛保の御領分寺社記に「沖吉蛭子宮」としてあるのがこれで、沖吉(おきよ・おきよし)の神社名も漁村であった女島を象徴している。(佐伯市史

      




  佐伯市大入島・片神浦の恵比須神社  
   
     
  慶長10年(1605)の創祠、祭神は少彦名と伝える。旧記には蛭子社とある(佐伯市史)。  

             



  佐伯市護江のえびす様   
     
   
  彦三柱神社境内末社のえびす様   



           



えびす神発祥の地はどこか? 


               


 各地のえびす様  

蒲江のえびす様  米水津のえびす様  鶴見のえびす様
上浦のえびす様  津久見のえびす様  近隣のえびす様 


    ホームに戻る