ゲーム理論-囚人のジレンマ
ゲーム理論で有名な囚人ゲームであり、「囚人のジレンマ」としても有名である。
両被疑者(両プレーヤー)が個別の部屋で取り調べを受けている。
bi-matrixという双行列は被疑者らが選択する戦略、ここでは黙秘、自白であるが、その選択で生じる利得を表す。
各行列要素の利得の1番目が行プレーヤーの利得で、その2番目の要素が列プレーヤーのものである。
プレーヤー同士でのすべての情報は既知であり、合理的に行動するものとする。結果としてどの要素が最適解となるだろうか?
結論は(-6, -6)となる。ゲーム理論が教えるのは、厳密に支配された戦略"Strictly Dominated Strategies"を取らないという
ことである。厳密に支配されるとは、全ての戦略があって、その他プレーヤーの最適な戦略に対して当該プレーヤーが
反応し選択した、ある戦略から得られる利得が、当該プレーヤーのその他の戦略から得られる利得を凌駕
する場合、その、その他の戦略は厳密に支配された戦略と呼ばれる。
表での行プレーヤーに着目すると、黙秘の利得-1、-9、自白の利得0、-6でー1<0、-9<-6で自白が黙秘戦略を
厳密に支配している。列プレーヤーも同様の事が言える。結局は(自白、自白)が両プレーヤーが選択する帰結である。
この帰結は合理的行動が果たして真に満足する結果を生み出すのか、を考えさせられるものである。
ネットで解説しているものがあるが、ゲーム理論を本当に解って解説しているのか、と疑問に思うものがある。もし、ゲーム理論に
興味があって知るなら、きちんと本を手に取り精読することを勧める。