A権利はどこで取りました?
10月14日(木)
時差ぼけもなく快適に朝は目覚める。昨日、全く手をつけなかったバイクの組み立てに入る。30分ほどで完全に仕上げ試走にでる。
コナリーフホテルから海岸線にそって商店街の中を北上し、キングカメハメハホテルの横から東に折れ、クイーンKハイウェイに出る。
多くの選手が試走や練習をしており、その中に私も紛れ込む。前を行く外人選手を追いかけ自転車の各部をチェックしていく。どこも何も問題なく快調である。あまりにも快調なのでふとスピードメーターに目をやると、なんと50km/h以上でている。
ちょっとテンション上がりすぎ!あわててスピードダウンし、15kmほど走って試走は終わりホテルへ帰る。
若干必要なものがあったので買い物ついでにエキスポへいってみることにする。やはり決勝レースということで他では見ないくらい多くのブースが出ている。スポーツ用品、自転車関係、サプリメント等々。見て歩くだけで楽しくなる。
ZIPPのブースでホイールを見ていると、テイケイの八尾監督がディスクをもって“これいいなぁ”とつぶやいている。確かに、最新のモデルでしかも日本より安いのに更に大会価格で200ドルほど引いている。
私も以前だったら飛びついたかもしれないが、今となっては何故だかあまり興味がなく、ただただぶらぶらとブースを見て回った。ただし、無料のものはしっかりともらって歩いたが!(帽子、ボトル、サプリメント各種、ジュース、CO2カートリッジ、ステッカー、バッグetc)
必要なものは全てそろったので、バイクコースを下見に行く。バイクはコナの街中を周回した後北へ85kmのハウィという街を折り返してくるコースである。
車でハイウェイを北上。途中のヨットハーバーで昼食を食べる。今回はシーフードである。地元の人々に混じりルートビアを片手にぱくつく。う〜ん美味!満足満足。
昼食後は再び北上を続ける。車のラディオからは軽快な英語のDJと音楽が流れてくる。
このコースを土曜日に走るはずなのだが、あまり実感はわいてこない。まぁ、全く何も知らないコースを走るよりはましなので、大まかにコースを見つつドライブを楽しみ夕方キンカメホテルに帰りついた。
6時からはカーボパーティーである。皿に料理を山のように盛り、テイケイのメンバーや浜島さんのいるテーブルにつく。
ぱくっ、まずい!浜島さんも“何てまずいんだ”と言いながら食べている。ふとテイケイのメンバーを見ると何も食べていない。“食事は?”と聞くと、“チームでコックを連れてきているので、帰ってから食べます。”という。さすがプロ。食べ物にまで気を使うとは!でもひょっとするとまずいのを知っていたのかも?
私は他に食べるものがないので、料理を口に運んでいると、小原選手が“ところで三浦さん、どこでアイアンマン出場の権利を取ったんですか?”と聞いてきた。“抽選で当たったんです。”と答えると、驚き半分興味半分でいろんなことを聞いてくる。
恐らく彼の周りには抽選なんかでハワイに来るやつはいなかったのだろう。
このとき初めて“どこで権利を取ったんですか”と聞かれたのであったのだが、これから帰るまで、日本人選手と話をすると、まず最初の会話が“どこで権利を取ったんですか?”であった。
みんなが“コリアで”とか“ジャパンで”とか言っている中で唯一、“抽選で”と答え注目を集めてしまった。
その後、小原選手たちは帰ったのだが、私は次にこの大会に出場できる確率は限りなく0%に近いのでパーティーを最後まで見ることにし残っていた。
司会者は当然英語でぺらぺらしゃべっている。時々、外国人の中から笑いが起こる。すると突然妻が怒り始めた。“この大会は日本人をバカにしている!”えらい剣幕である。
“今、司会者は日本人をバカにした。それに外国人の参加者たちはウケて笑った。”と怒っている。
私に向かい“何で怒らないの!あなたは日本の政治家でしょ、日本人がバカにされて黙っているの?”と怒ってくる。
私が“俺、英語わかんないもん。今バカにされたの?”と答えるとそれがまた火に油を注いだようで、更に怒り出してしまった。
なんとかこの場は鎮めたのだが、未だにこの怒りは収まっていません。
パーティーは最後までいるつもりだったのだが、先ほども書いたように私は英語がわからないので途中で飽きてしまい、結局途中で帰ってしまった。あまり選手たちも出ていないようで、席はがらがらでした。