今日のITに関する進歩は目まぐるしいものがあり、現在社会に既にはなくてはならないものとなって
います。その利用として、不要となった物、金額に変えたい物等を必要とする人に簡易な手段で提供
する橋渡しツールとして、ネットオークションが行われています。  約5年程度システムを利用したもの
として、今後利用を考えている方に対して、私見ですが下記のとおりHPに加えさせて戴きましたので
参考にして下さい。 尚、小生としては、いままで不要又は故障等で捨てられていた無線機や、部品類
が新たに勉強や趣味の世界で再利用されることについて大変すばらいしことと考えており(特に地方の
人にとって)、ルールを守った更なる発展を望むものです。

出品物の説明用語について
出品者からは、自らの出品物について、簡易又は詳細に説明が写真と共に提示されています。その
中で使用されている用語について簡単に説明します。 "よく意味の判らない方は入札をご遠慮下さい
"等と出品者よりの要望が出されている場合がありますので、まずその意味を理解することが必要で
す。

1.ジャンク扱いとは
 出品物本来の機能、仕様について、責任を持ちません。 要は動くか動かないか自分は判りません
 ということです。  部品取り用とも言えます。  ひどい場合は、内部の部品があちこちと欠品になっ
 ており自分の欲しかった部品が抜かれていた等という場合もありえます。  購入の判断は写真と僅
 かのコメントが参考になります。  ”動作しているがジャンク扱いで・・・よってノークレームノーリター
 ンで・・・”等です。 本来、秋葉原のジャンク屋さんで購入する人は、ある程度その道に通じており、
 品物を見て、その傷み具合(ツマミの廻りのパネル塗装のハゲ具合)や、測定器等に残っている、前
 使用者の管理シール、較正履歴等を読み 取って過去の使用状況、程度を推測します。 又、性能
 はともかく電源が入るか、画面は表示されるか等の基本 的動作は店頭で確認が出来ます。  又、
 店の人も不具合のあるものについては、それなりの値段を付けています。 直接ジャンク屋さんを訪
 れることが出来る人は、店の存在を知っている、もし、不具合があれば修理出来る技術を持っている
 必要な部品も持っているし入手手段も知っている、最悪NGの場合には部品として活用する覚悟が
 ある人となります。 PCの画面でこれらを読み取ることは困難であり、ジャンク品とはバクチ性の強
 い出品物となります。購入目的にもよりますが、初心者は手を出しにくいものと考えます。

 もし、自らの考えと異なったものであった場合、ジャンク品扱いでは殆どノークレームノーリターンな
 ので出品者に対しての対応要求は困難です。 振込後早く品物が届いた場合の出品者評価は"大
 変良い"となります。  
 ジャンク扱いとなっている品物はメーカーの保守対応期限を過ぎたものが殆どと思われますので、
 安価での修理依頼先を探す、修理不能の場合は部品取りとする。 又は、現状をより詳しく記載し
 て再度オークションに出品するしかありません。
    
    測定器と資料も無く適当に内部をいじって、収集がつかなくなり、"当方は製品についての
    知識がありませんのでジャンクとして・・・・・・"等の説明にて再出品する人がいるとの書き
    込みを見たことがありますが健全なオークション維持の為にもこのような行為は慎みましょ
    う!!

2.出品者について
 出品者には製品知識について下記の2タイプの人がいると思います。
  (1)自ら使用していたものを出品する人 よってある程度の製品知識があり、質問にも答えるこ
    とが出来る人
  (2)オークション販売を他人に依託されて出品している人や、リサイクル品全般の出品を行って
    おり特定の品物について、深い知識を有しているとは限らない人  (会社組織も含む)
   
    どちらが良い悪いとはいちがいには言えません。 値打ちが判らず思わぬ掘り出し物がある
    のは(2)となりますが、最近は本当によさそうなものはそれなりの価格がついてしまいます。  



3.測定器購入について
 無線、電子工作に興味のある人は、なんとか自らの測定器を確保したいと思うのは極自然な成り行
 きと考えます。オークションにはアマチュア用の物、テスタ類に属する物から外国製の高級品等さま
 ざまな物が出品されていますが、小生なりに購入の参考になればと考え下記のとおり纏めてみまし
 た。
  (1)取扱説明書
    ネットオークションの場合は添付されていないのが殆どとなります。 アマチュア用の個人所有
    でたまに見かけますが、極まれです。  ではどうするか? となりますが下記を参考下さい。
     (ア)自ら対象の測定器を使用したことがある、又は操作が簡単な為、取説がなくても困らな
       い。     シンクロ、発信機、レベル計、テスター、ディプ計等
     (イ)比較的新しい測定器で事業所等で現用として使用されており、メーカーの保守期限内の
       ものについてはメーカーで対応してくれるかもしれません。 但し、製造をすでに終了して
       数年経つ場合はオリジナルの再発行はあり得ませんので、紛失ユーザーの対応として、
       在庫品又は、コピーとなると思われます。 個人の場合メーカーにも依るとは思いますが、
       当然有償であり、良い対応は期待出来ません。   
     (ウ)取説が無くても、対象の測定器が何をおこなうものか判っている場合や、同種の測定器
       を保有している、又は使用したことがある場合は、一部の設定方法等は異なっても基本
       的部分は同じですので自ら操作しながら簡易取説を作成することが出来ます。  スペッ
       クについては、メーカーの古いカタロクが入手出来れば判ります。
     (エ)デジタル操作で、各種の設定にキーを読み替えて使う、又はエラーがコード表示となる場
      合等は取説が無いといきなり困ってしまいます。 このような測定器の取説は数100ペー
      ジの本となっているのが普通であり、本体と同時に入手出来なければ避けた方が良いと考
      えます。
           外国製の高級機(研究、開発用)も個人での入手は難しいと思われます。
 
  (2)修理対応
    ネットオークションやジャンク市で購入した中古測定器の修理対応については、かなり厳しい
    覚悟が必要です。  
     (ア)メーカーの修理対応はまず、部品在庫無し等保守対応期限外等の理由でまず無理と思
      われます。 幸運にも修理対応可能との返事をもらったとしても、修理後の較正料も含め
      てかなりの出費が必要です。(不具合状況を説明して見積をもらった後検討して下さい) 
     (イ)自ら修理を行うには、かなりの技術力と時間が必要です。 不良個所を突き止めた場合
      でも、部品がメーカーオリジナルの場合や製造中止などで入手困難な場合は、代替え部
      品を調査して探す又は、同一測定器のジャンクを購入して、必要部品をゲットする。  こ
      の場合、同一障害で同じ部品が不良である可能性もある。  アマチュア用の測定器は
      回路図が取説に含まれている場合が多いので(最近は?)汎用部品の交換で直る可能
      性は大きいと思われますが、業務用の場合回路図や資料を入手するのは困難であり、
      せいぜい電原回路等の限定修理となります。
      CPU制御の測定器の場合CPU廻りの故障と判断される場合は自家修理はほぼ絶望
      です。  修理不能と判断した場合、測定器は高級な部品を使用しているので、分解して
      部品の再利用を考える。又は、使える機能だけでがまんし使い続ける等となります。  
 
  (3)測定器の出所 
  測定器がネットオークションやジャンク市へ出で来る経路につきましては、色々なケースがあり
  ますが  それぞれの特徴について説明します。
    (ア)研究、開発部門より
      メーカーでは、新規事業等である新製品を開発するに際して、独立した開発プロジェクトを
     作る場合があります。 開発投資として、必要な測定器を集めます。 開発が終了した、又
     は頓挫した等の理由でプロジェクトの解散に伴い、機材も放出されます。  このケースの
     測定器は高級品で、較正も定期的に行われ、比較的短期間に大事に使用されたと推測さ
     れ程度のよいものとなります 。メーカー出入りの業者さん等に引き取られます。  
        "**研究室"、"**開発室"等の所属や"*年*月I較正済"を示すシールが残っ
        ている場合が多い
    (イ)工場の生産ラインより
      メーカーの生産ラインで使用されていたが、製品の製造中止や縮小で不要となった、長期
     使用で老朽化の為、新製品への更新で廃棄扱いとなった。 不良となり廃棄となった。 等
     が考えられます。ラインで使用されていたものは、特定のSWを常に多用する傾向がありま
     す。(特定のロータリーSWの廻りの塗装が擦れている) 又、作業者に理解させる時間が惜
     しいので、VRやSWの設定位置に印や、操作順を表す番号シールがついている場合があ
     ります。  これらの測定器は長期使用による耐用限度に近いものが多く、特定SWの摩耗
     による接触不良が発生している場合があります。 流通は工場出入りの業者さんを通してジ
     ャンク市場へでます。
     サービス部門等フィールドで使用されていた測定器は、運搬が多くなるため、ケースのキズ
     が多くついています。
    (ウ)個人所有より
     どちらかと言うと、測定器専門メーカーより、アマチュア無線機器を製造しているメーカーが
     製作したものが多いと思われます。  どうしても安価に作らざるを得ない為、部品類に高級
     品を使用出来ません。  よって実際の使用時間は業務用に比べて少ないと思いますが、
     経年変化による性能劣化はやむを得ないところです。  また、購入後定期的な較正は行
     われていないと思います。  ひととおり、動作するのであればアマチュアベースの場合絶
     対精度はそれほど気にする必要はありませんので十分使用できます。 取説に回路図が
     ついている場合があり、簡単な修理なら個人ベースでも可能です。  個人でも業務用の
     測定器をなんらかの手段で入手し、使用している人は多くいます。 更に性能の良いもの
     を入手した場合や不要となり現用品を手放す場合もあります。
      
4.無線機(FMアマチュア用)の購入について
 ジャンク扱いで出品されているものは、バクチ的要素を含んでいます。、NGの場合はなんとか修
 理するつもりであるなら、マイコン制御に依る液晶表示タイプで動作不明のものはケーブルコネク
 タの接触不良等の他はまず修理不能となります。 よって、初期のシンセタイプや水晶制御方式(
 CH実装が不明が多いのが残念ではあるが・・・・)が無難である。 水晶制御方式の極端に古い
 機種は変調とIFフィルターがワイドのままである場合は修理後に通信運用を考えている場合はナ
 ローへの改修が必要となります。
 一応動作するが、本来の仕様を満足していない場合、ケースを開けて、何かと調整用のVRやC
 Vを回してみたくなりますが、資料(回路図やサービスマニアル)がない場合はあまり、いじらない
 ほうが良いと思います特に、オールモード機などは業務用無線機に比べてもはるかに複雑でや
 やこいし構造となっています。  
  ダメもとも一つのやり方ですが、より詳しい人に相談するか、資料を準備し、測定器を準備したう
  えで、再調整して下さい。 送信回路の発振によるスプリアスは怖いですよ。

5.部品購入について
 地方に住むものにとって、必要とする部品をネットで購入できるのは、まさに文明さまさまといった
 ところです。  但し、店頭で購入するのとは異なり、送金手数料と送料の負担が発生します。 
 よって、安価な部品であるほど割高となってしまいます。 発行ダイオードが2個欲しくても買えな
 いことになり、やむなく100個購入し単価を下げて自己満足せざるを得ません。 これが小生の
 在庫部品増加の大きな要因です。  仲間が多ければ、それぞれ異なったものを購入し分け合
 う等の対策が出来ますが・・・・・・
  修理用としての部品購入は悩ましいところです。
 

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オークション購入について